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成年後見申立の診断書は精神科で作成しなければならないか?
こんにちは。
司法書士海埜です。
成年後見の申立てのときに、「医師の診断書」を添付する必要があるのですが、この診断書をどうやって取るか?というところで、少しスッタモンダしましたので、書いておきます。
みなさんのご参考になればと思います。
成年後見業務は、対象者別に大きく分けると、「高齢者」と「精神障害」がありますが、どちらの場合も医師の診断書が申立時に必要になります。
診断書がしっかりしていれば、東京家庭裁判所立川支部では(他の管轄の取扱は恐れ入りますがわかりません。)申立後、裁判所の鑑定はしないことが多い。
20件並行して受任している先輩司法書士に聞いたところ、裁判所の鑑定が入ったケースは経験上ないそうです。
じゃあ「しっかりした診断書」というのは、何をどこまで書いた診断書なのでしょうか?
私が今回のケースで裁判所書記官から言われたのは、「精神科の医師に書いてもらって下さい」ということでした。最初は内科の先生に書いて頂いたのですがそれではダメで、精神科の医師でなければ「いまいち決め手に欠ける」というのです。
先輩司法書士に聞いた限りでは、診断書を精神科に限定されたことはなく、内科などかかりつけの医師、あるいは入院先の医師による診断書があれば、どんどん手続きが進んでいたそうです。
今回なぜ「精神科の医師に書いてもらって下さい」という指示になったのかは、よくわかりませんでした。
ご本人は幼い頃からの知的障害があり、それと併せて高齢に達したことによる認知機能低下があり、面談したところ素人目に見ても明らかに後見が必要なケースなのですが…。
とにかく裁判所の指示とおりに、精神科の診断書を取ることになりました。
ただ精神科で成年後見申立の診断書を作ってくれる病院は多くありません。近所の開業医にはあらかた断られ、結局大きな病院にお願いすることになりました。
そこは精神科を母体にした大病院なので、しっかりした検査ができるのですが、その代わり一回の診察では終わらず合計で少なとも2回通院する必要があります。そのうち少なくとも1回はご親族(申立人)が同行する必要がありました。
申立人は配偶者の介護も同時に抱えていましたので、ご親族が同行しない残りの1回は、私自身が付き添うとともに、ふだんから本人がお世話になっているヘルパーに付添をお願いしました。その病院ではヘルパーにも聞き取りを行い、本人の生活状況など細かい情報を提供しました。
成年後見業務はケースごとにやってみないとどんな問題が出来するかわからず、このように診断書を取ることだけでも恐ろしく手間がかかることがあります。
24/05/16
24/04/25
24/04/07
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こんにちは。
司法書士海埜です。
成年後見の申立てのときに、「医師の診断書」を添付する必要があるのですが、この診断書をどうやって取るか?というところで、少しスッタモンダしましたので、書いておきます。
みなさんのご参考になればと思います。
成年後見業務は、対象者別に大きく分けると、「高齢者」と「精神障害」がありますが、どちらの場合も医師の診断書が申立時に必要になります。
診断書がしっかりしていれば、東京家庭裁判所立川支部では(他の管轄の取扱は恐れ入りますがわかりません。)申立後、裁判所の鑑定はしないことが多い。
20件並行して受任している先輩司法書士に聞いたところ、裁判所の鑑定が入ったケースは経験上ないそうです。
じゃあ「しっかりした診断書」というのは、何をどこまで書いた診断書なのでしょうか?
私が今回のケースで裁判所書記官から言われたのは、「精神科の医師に書いてもらって下さい」ということでした。最初は内科の先生に書いて頂いたのですがそれではダメで、精神科の医師でなければ「いまいち決め手に欠ける」というのです。
先輩司法書士に聞いた限りでは、診断書を精神科に限定されたことはなく、内科などかかりつけの医師、あるいは入院先の医師による診断書があれば、どんどん手続きが進んでいたそうです。
今回なぜ「精神科の医師に書いてもらって下さい」という指示になったのかは、よくわかりませんでした。
ご本人は幼い頃からの知的障害があり、それと併せて高齢に達したことによる認知機能低下があり、面談したところ素人目に見ても明らかに後見が必要なケースなのですが…。
とにかく裁判所の指示とおりに、精神科の診断書を取ることになりました。
ただ精神科で成年後見申立の診断書を作ってくれる病院は多くありません。近所の開業医にはあらかた断られ、結局大きな病院にお願いすることになりました。
そこは精神科を母体にした大病院なので、しっかりした検査ができるのですが、その代わり一回の診察では終わらず合計で少なとも2回通院する必要があります。そのうち少なくとも1回はご親族(申立人)が同行する必要がありました。
申立人は配偶者の介護も同時に抱えていましたので、ご親族が同行しない残りの1回は、私自身が付き添うとともに、ふだんから本人がお世話になっているヘルパーに付添をお願いしました。その病院ではヘルパーにも聞き取りを行い、本人の生活状況など細かい情報を提供しました。
成年後見業務はケースごとにやってみないとどんな問題が出来するかわからず、このように診断書を取ることだけでも恐ろしく手間がかかることがあります。
メール umino@umino-legal.jp
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