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家族信託。5人兄弟の自社株共有状態をなんとかしたい。
こんにちは。
司法書士海埜です。
家族信託は、一般家庭の相続対策として利用が拡がっていますが、会社・法人の引き継ぎにも応用できる手法として、事業承継のご相談につながることがあります。
なかでも複数の兄弟が株式を共有してしまい、問題が発生しかけているケースが多くあります。
Aさんは、A株式会社の経営を亡父から引き継ぎました。Aさんには4人の兄がおり、先代社長の相続で、A社の株式1000株は、5人兄弟に各200株ずつ相続されてしまいました。
兄弟全員が高齢化し、兄達の認知症の心配が出てきて、Aさんとしては、まず株式が凍結することが心配です。
またAさんと他の兄弟にはそれぞれ、複数の子供がおり、このまま放置すると相続を重ねるごとにさらに株式が分散する可能性があり、その点も心配です。
何か対策をしなければとAさんは考えています。
一般的にまず考える対策としては、持株会社を設立して、兄らの株式を買い取り、持株会社で株式の管理を行う方法です。そうすれば持株会社で株式や議決権をまとめられるため、シンプルな構造になります。
ただ、持株会社で株式を買い取る場合には、きちんと株式を時価で評価して、正当な買取価格を設定しなければなりません。親族だからといって不当に廉価に設定すると、税務署からさされることになります。だから、株式の評価によっては、買取りのために新たな借入を行う必要が出てきます。
この点、新しく借金を背負う事に抵抗があるという方もいるでしょう。
またこの方法では、株式を譲り渡す側(上記事例ではAさんの兄ら)も譲渡所得税を課せられることになります。
もうひとつ考えられる方法は、家族信託です。
まず、受託者となる会社(B社)を設立します。
そしてB社と、それぞれの兄弟のあいだで家族信託契約を締結します(兄達を委託者兼受益者とします)。
そうすると議決権全部が受託者B社に移動し、家族信託契約開始後はA社の経営は受託者たるB社が行う事ができるようになります。
この手法であれば、当初受益者である兄達が認知症になっても、A社の経営には全く影響を及ぼしません。また、委託者兼当初受益者は、それぞれの状況に応じて受益権を自分の子に承継することも可能だし、Aさん、あるいはA社の後継者に譲渡することもできます。さらに株式の家族信託契約時、委託者兼当初受益者が譲渡所得税を課されることはありません。
近年相続事案の件数増加に伴い、規模の大小を問わず、会社を引き継ぐかどうか、引き継ぐとしたら株式は誰が持つのか決断を迫られる経営者が増えています。
株式を持つということは言うまでもなく、経営に意見できるということでもあり、従って際限なく分散することを防ぐ必要があるのです。
家族信託は株式を集約するひとつの選択肢であると言えます。
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【事業そのものを信託するという考え方。】
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こんにちは。
司法書士海埜です。
家族信託は、一般家庭の相続対策として利用が拡がっていますが、会社・法人の引き継ぎにも応用できる手法として、事業承継のご相談につながることがあります。
なかでも複数の兄弟が株式を共有してしまい、問題が発生しかけているケースが多くあります。
【事例】
Aさんは、A株式会社の経営を亡父から引き継ぎました。Aさんには4人の兄がおり、先代社長の相続で、A社の株式1000株は、5人兄弟に各200株ずつ相続されてしまいました。
兄弟全員が高齢化し、兄達の認知症の心配が出てきて、Aさんとしては、まず株式が凍結することが心配です。
またAさんと他の兄弟にはそれぞれ、複数の子供がおり、このまま放置すると相続を重ねるごとにさらに株式が分散する可能性があり、その点も心配です。
何か対策をしなければとAさんは考えています。
兄達の株式を買い取るという方法
一般的にまず考える対策としては、持株会社を設立して、兄らの株式を買い取り、持株会社で株式の管理を行う方法です。そうすれば持株会社で株式や議決権をまとめられるため、シンプルな構造になります。
ただ、持株会社で株式を買い取る場合には、きちんと株式を時価で評価して、正当な買取価格を設定しなければなりません。親族だからといって不当に廉価に設定すると、税務署からさされることになります。だから、株式の評価によっては、買取りのために新たな借入を行う必要が出てきます。
この点、新しく借金を背負う事に抵抗があるという方もいるでしょう。
またこの方法では、株式を譲り渡す側(上記事例ではAさんの兄ら)も譲渡所得税を課せられることになります。
家族信託で株式を集約する方法
もうひとつ考えられる方法は、家族信託です。
まず、受託者となる会社(B社)を設立します。
そしてB社と、それぞれの兄弟のあいだで家族信託契約を締結します(兄達を委託者兼受益者とします)。
そうすると議決権全部が受託者B社に移動し、家族信託契約開始後はA社の経営は受託者たるB社が行う事ができるようになります。
この手法であれば、当初受益者である兄達が認知症になっても、A社の経営には全く影響を及ぼしません。また、委託者兼当初受益者は、それぞれの状況に応じて受益権を自分の子に承継することも可能だし、Aさん、あるいはA社の後継者に譲渡することもできます。さらに株式の家族信託契約時、委託者兼当初受益者が譲渡所得税を課されることはありません。
株式と相続の問題
近年相続事案の件数増加に伴い、規模の大小を問わず、会社を引き継ぐかどうか、引き継ぐとしたら株式は誰が持つのか決断を迫られる経営者が増えています。
株式を持つということは言うまでもなく、経営に意見できるということでもあり、従って際限なく分散することを防ぐ必要があるのです。
家族信託は株式を集約するひとつの選択肢であると言えます。
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【事業そのものを信託するという考え方。】
【事業を信託する。自己信託バージョン。】
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