融資と家族信託②住宅金融支援機構
こんにちは。
司法書士海埜です。
【融資と家族信託①】の続きで、住宅金融支援機構における融資を前提とした家族信託の取り扱いについてみていきます。
家族信託実務者ガイド第13号から抜粋しています。
受益者=債務者とするのはなぜか?という点について。
信託の専門家の間では、受託者=債務者とする融資が可能かという議論はよく聞き及ぶところでしたが、住宅金融支援機構の手続きでは「受益者=債務者」となります。
この理由については、上記雑誌の34ページで次のように説明されています。
■質問者「債務者(融資申込者)を受益者とした信託契約に限定されていらっしゃいますが、受託者借入ではない取扱いとしているのはなぜでしょうか?」
■回答「信託委託者の財産をもとに受託者が借り入れを行うこと(受託者借入れ)は、債務の所在が不明確となるおそれがあるため、債務者を受益者とした信託契約、つまり、信託委託者兼受益者に借入れを行っていただく取扱いに限定しています。
また、受託者借入れでは、受託者が死亡・破産した場合でも返済口座が凍結されることなく安定的に返済が行われることや、信託に係る収支の明確化のため、信託に係る収支と受託者の生活費等を分別して管理することが求められます。機構では、預金口座の管理業務を行っていないため、口座を設けてお客様の預金をお預かりすることができません。そのため、融資実行後の返済口座の管理、返済金の回収業務等については民間金融機関へ委託しています。受託者借入れに対応するためには、前述のような口座の分別管理等を前提として、返済口座の管理、返済金の回収業務等を民間金融機関に行ってもらう必要がありますが、口座の分別管理等には一定の手間やコストがかかるため、これを機構の委託業務において、十分にご対応頂くことが難しいことも理由のひとつです」
「債務の所在が不明確になる」というのが、具体的にどういった場合を想定しているのかは説明されていませんが、おそらく受託者借入れでは、借入が受託者本人の個人的な法律行為なのか、それとも受託者としての行動なのか曖昧になってしまうおそれがある、といった意味合いかと思われます。
続きます。
融資と家族信託①
メール umino@umino-legal.jp
〒182-0024 東京都調布市布田3-19-9
受付時間 平日9:00~16:00
司法書士法人海埜事務所
住所:東京都調布市布田3-19-9
NEW
-
2026.05.13
-
2026.05.11被相続人の現金を、外...こんにちは。司法書士海埜です。先日、フランス在...
-
2026.05.08海外在住者対象の相続...こんにちは。司法書士海埜です。先月、海外在住者...
-
2026.05.06夫の成年後見人は、妻...こんにちは。司法書士海埜です。掲題のようなご質...
-
2026.05.04借金がたくさんある方...こんにちは。司法書士海埜です。新規で成年後見人...
-
2026.05.01公正証書のデジタル化...こんにちは。司法書士海埜です。先日、民事信託(...
-
2026.04.29「裁判官マップ」が話...こんにちは。司法書士海埜です。「インターネット...
-
2026.04.27原野商法で買った山林...こんにちは。司法書士海埜です。最近とても多いの...
CATEGORY
ARCHIVE
- 2026/056
- 2026/045
- 2026/033
- 2026/011
- 2025/072
- 2024/051
- 2024/042
- 2024/034
- 2024/021
- 2023/116
- 2023/101
- 2023/081
- 2023/054
- 2023/044
- 2023/035
- 2022/081
- 2022/061
- 2022/041
- 2022/032
- 2022/023
- 2021/116
- 2021/101
- 2021/081
- 2021/072
- 2021/066
- 2021/031
- 2020/102
- 2020/091
- 2020/081
- 2020/076
- 2020/063
- 2020/055
- 2020/024
- 2019/121
- 2019/113
- 2019/103
- 2019/092
- 2019/083
- 2019/071
- 2019/067
- 2019/057
- 2019/0412
- 2019/0317
- 2019/0222
- 2019/0121
- 2018/1236
- 2018/1132
- 2018/1035