相続登記。「80年以上付合いがない親族が相続人の中にいる」

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相続登記。「80年以上付合いがない親族が相続人の中にいる」

司法書士うみのブログ

2018/10/26 相続登記。「80年以上付合いがない親族が相続人の中にいる」

こんにちは。

司法書士海埜です。

 

 

今回はとても珍しいケースで、80年近く(もしかすると100年くらい??)付き合いのない親族が相続人のなかにいらっしゃる件。この相談者は去年事務所にいらして、ご自身で戸籍の調査を進めていましたが、今般ある結論を出されて再度来所となりました。

 

相談内容

親族の女性(=Nさん)が亡くなりました。子は無く両親、夫は既になくなっています。兄弟は兄2人および妹2人(Nを含めて5人)。調査で、Nの父親の戸籍に、この5人兄弟のほかに男子(=A)が認知されていることが分かりました。認知は、Nら兄弟が産まれる12年前のことです。戸籍を追って行くと、Aは他家と養子縁組がなされ、そのあと1年で、新しくC家の氏を名乗ったAを筆頭とする戸籍ができています。Aは既に死亡しています。

そしてこの戸籍にはAの子供5人の記載されています。

しかし、Nの兄弟の誰もが、今回調査をするまで、C家の氏すら聞いたこともなかったのです。

Aの子供5人にも相続権がありますので、どのように処理すれば良いでしょうか。

 

 

 

原則論としては、Aの子供5人を探しだす必要があります。

しかし、80年前の血筋の全員を見つけ出すことは、現実的ではないだろうと考えます。

この相談者も、1度は自分の手で親族を探しだそうと試みましたが、断念しました。

 

そこでどうするかというと、Aの相続人一同が行方不明なので、全員、裁判所に「不在者」として認めてもらうのです。つまり家庭裁判所に不在者財産管理人を選任してもらうよう申し立てします。不在者財産管理人は家庭裁判所の許可を得て、他の相続人と遺産分割の協議をすることができます。

不在者財産管理人についてはこちら

 

ただ不在者財産管理人を選任した場合でも、不在者の相続分は保護されることになります。不在者の相続分を0にすることはできません。不在者財産管理人の制度は、応急的なものと考えたほうが良いと思います。

こういった場合、最終的には国庫に帰属。または失踪宣告によって次の相続人に帰属されることになると思います。

 

 

 

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