家族信託。受託者を複数同時に置く2

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家族信託。受託者を複数同時に置く2

司法書士うみのブログ

2018/10/21 家族信託。受託者を複数同時に置く2

 

こんにちは。
司法書士海埜です。

 

前回の続きです。

家族信託。受託者を複数同時に置く。

 

 

共同受託者を同時に複数置く場合に、信託契約書はどのように作ることになるでしょうか。
例えば委託者Aさんと受託者B、Cさんがいる場合、3人で1つの契約書を作るのでしょうか?

3人で1通の契約書を作成することは、できないわけではありません。
考えてみれば、共有の不動産を売買するときなどは、売主である共有者全員と、買主で、1通の売買契約書を通常作ってしまいますよね。売主ごとにわけるなんてことはしません。
これと同じ考え方でいくと、家族信託で受託者が複数いるパターンでも、1通の信託契約書で大丈夫なんじゃないか?と思えてきます。

 

 

しかし家族信託の場合は、私は受託者ごとに契約書を作成していますし、そうしたほうがいいと考えています。(つまり上記の例でいくと、委託者A-受託者B間の契約書と、委託者A-受託者C間の契約書の2通ということですね。)

これには理由があって、受託者が2名いる場合は、それぞれの権限に差を設けて意思決定がスムーズにできるようにしたいという意図があります。2名がまったく平等な立場になると、意見の対立があったときに話を進めにくいということです。

もう1つの理由は、契約書を公正証書にする時に、3名で一通の原本が作れないという実務上の理由があります。

 

 

 

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