相続登記。帰化している方がいる場合の問題点。

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相続登記。帰化している方がいる場合の問題点。

司法書士うみのブログ

2023/11/17 相続登記。帰化している方がいる場合の問題点。

 

こんにちは。

司法書士海埜です。

 

最近で受任した相続登記の中で、わりと珍しいのかなと思われるケースがありました。

戸籍調査の結果、ご親族のなかに途中で日本に帰化された方がいました。

 

その点は特段問題にならないと考えて、相続登記を申請しましたが、後日登記官から電話がかかってきました。

登記官曰く、「途中で帰化された方がいて、その時期が父系主義を採用していた時期と重なる場合、帰化以前のことは日本の戸籍に反映されない。帰化以前に、お子さんができた可能性はゼロではない。そのため、相続人全員から、他に相続人がいない旨の上申書を出してくれませんか」。

 

少し読んだだけでは、なんのことかさっぱり分からないと思います。

趣旨としては、「日本の戸籍だけでは証明できない部分があるよ」ということのようです。

ちなみに「父系主義」というのは、「母親が日本国民でも、父親が日本国民でない場合、その子供は日本国民とはならない」というルールのこと(現在日本では採用されていません)。

そうかといって、海外戸籍まで追うのはハードルが高すぎるし、そもそも戸籍制度がない国もあるわけで…

なので妥協して「上申書」で済ませるということみたいです。

 

来年以降、相続登記の件数は増えていきますので、帰化という文言を見たら要注意ですね。

 

 

 

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