任意代理・任意後見。銀行「代理届」の手続き

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任意代理・任意後見。銀行「代理届」の手続き

司法書士うみのブログ

2019/02/21 任意代理・任意後見。銀行「代理届」の手続き

こんにちは。
司法書士海埜です。

 

先日、お客様の財産管理委任契約と任意後見契約のお手伝いをさせて頂きました。
この契約が済んだら、受託者は銀行などの金融機関に「代理届(代理人届と呼ぶことも)」を出すことができます。
この届けを出しておけば、いざという時にあわてずにすみます。というのは、老人ホームの入居費用など大きなお金を、本人の口座から家族が引き出す場合、ATM操作では金額の上限があるため、窓口で行う必要があるところ
あらかじめこの代理届を提出しておけば、家族の権限をいちいち証明する必要がないからです。

 

 

代理届の内容

任意代理人が代理届を提出する際には、「どんな取引を、どのくらいまで代理できるのか」を委託者が決めなければなりません。例えば「預金口座からの引き出しと振り込みを1回500万円まで」などという形で決めます。
各金融機関で、「代理届」のひな型が用意されていますので、代理契約・任意後見契約の公正証書を銀行に持参すれば、それほど難しくなく、手続きできるでしょう。

 

代理届の期限

代理届の提出に当たっては、特に期限などはないのが普通ですが、現在ゆうちょ銀行だけは、期限を切っているので注意が必要です。
ゆうちょ銀行では、代理届提出は、「代理契約・任意後見契約の公正証書の作成日から6ヶ月以内」に限るとされているのです。
せっかく公正証書を作ったのに、この取り扱いはどうなのかということは、公証役場の面目としても以前から言われていることではあります。しかし一企業の取扱いですので、これは仕方がないです。

ゆうちょ銀行の理屈としては、公正証書作成時だけでなく、代理届けを行う際にも委託者側の意思がはっきりしていなければ、結局振り込み限度額などを決められないですよね、ということで、「6ヶ月」を目安としているのかもしれません。

 

証券会社の代理届も

また証券会社での株式取引も、名称はまちまちですが「代理届」に類する手続きがあります。この届出を行っておけば、現物取引の銘柄や売り買いの時期、価格まで子どもが判断できます。ただし損失リスクの大きい取引はできない場合があるので、確認しましょう。

 

 

 

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