「父の遺言書で、元愛人への遺贈がありました。」

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「父の遺言書で、元愛人への遺贈がありました。」

司法書士うみのブログ

2019/01/18 「父の遺言書で、元愛人への遺贈がありました。」

こんにちは。
司法書士海埜です。
今日はちょっと、ほっこりするようなお話を聞きました。

 

大揉めの顛末

商店を経営していたお父様が亡くなり
四人の子が相続人でした。
姉3人と、弟1人です。
弟が、借金ごとお店の経営を引き継いでいます。お父様の遺言書では、全財産は弟が相続することになっていました。

3人の姉達はこれに納得せず、「遺留分を侵害する」として、遺言書の内容を認めず、それぞれに弁護士を立てる事態に発展してしまいました。

ですが、亡くなったお父様が、3人の娘たちに残したものがありました。
それは、「娘たちの名義になっている預金」です。

この預金の存在は家族の誰も知りませんでしたが、お父様が子供たちの公平を図るために残し、
遺言書の中でもそのように唄っているのです。

この預金は「お父様名義」ではありませんが、いわゆる「名義預金」として、相続財産の一部と考えられます。

すると結局、この名義預金が相続財産として3人の娘たちに行き渡るのであれば、遺留分は満たされることになり「遺留分侵害」の主張は通らなくなります。

すったもんだの挙げ句、ご家族は和解し、遺言書通りの遺言執行が行われたということです。

 

愛人への遺贈

ところで同じ遺言書の中に
「◯◯◯◯(女性の名前)に30万円を渡す」という記載がありました。
この女性は、お父様のかつての愛人だということは、ご家族にも明らかでしたが、
その女性の住所も、生年月日もわかりません。

30万円という金額が多いか少ないかはさておき、お父様としては、人生の最後に、かつての愛した人に感謝の意を表しておきたかったということのようです。

しかし家族や遺言執行を担当する人は困ってしまいますよね。

遺言書に記載がある以上、手続きしないわけにはいかないのですが、如何せん女性の所在がわかりません。もしかすると、姓が変わっている可能性もあります。

いまだに女性とは連絡が取れずじまいだとお聞きしました。

 

 

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