家族信託と暦年贈与

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家族信託と暦年贈与

司法書士うみのブログ

2018/10/31 家族信託と暦年贈与

こんにちは。
司法書士海埜です。
以前にも書いたと思いますが、また同じようなご質問を頂きましたので、再度アップしようと思います。
『信託財産(現金)の中から、受託者の判断で贈与を実行できるのか?』というテーマです。
これはどのような場合を想定した論点かというと……

【信託財産からの贈与?】

相続税対策として暦年贈与している方は多いですよね。
これはつまり、贈与税の基本の非課税枠が、
年間¥110万とされていることから、毎年¥110万の
範囲内で贈与を行い、最終的には相続財産を減らそう
という古典的な作戦です。
そして今回のご質問の趣旨は、
受託者が預かっている信託財産の中から、受託者が、
委託者の代わりとして暦年贈与を実行できるのか?
というものです。
例えば委託者であるお父さんが従来行ってきた孫に対する
暦年贈与を、受託者である息子さんが継続して、信託財産
の中から行うことができるのか?ということです。
確かに、家族信託の終了によって相続人が帰属権利者となる場合、相続税課税の対象となるため、家族信託組成後であってもできるだけ信託財産を減らしておくほうが節税メリットは大きいのは理解できます。

【信託財産から直の贈与はやらないのが無難】

しかしこれについては、『できない』という見解がおおかたです。
そもそも信託財産は受益者のために支出されるべきもので、暦年贈与は(広くとらえれば『受益者のため』と言えなくもないでしょうが)やはり実体は相続税の負荷を受ける『相続人のため』の支出になるからです。
(『受益者のため』かどうかは、支出によって受益者が得るメリットがあるかないか、という点がポイントではないでしょうか。)
この点、信託を進めている専門化の中には
『信託財産の中から暦年贈与を継続して行うことができる』と主張されている方も、少数ですがいます。
実際に相続が発生して税務申告したあとに、税務署から指摘をうけることにならないよう慎重に検討すべきところです。
※どうしても贈与したい場合は、家族信託導入後に、受益者への給付としていったん受益者へ金銭を受け渡し、その中から受益者自身が贈与を行うという形式にしたほうが安全だと思います。

 

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