自筆の遺言書を訂正印で直してもいいの?

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自筆の遺言書を訂正印で直してもいいの?

司法書士うみのブログ

2020/07/24 自筆の遺言書を訂正印で直してもいいの?

 

こんにちは。

司法書士海埜です。

 

さて今日は遺言書のちょっとしたご質問についてです。

遺言書は自分でもわりと気軽に書ける文書ではありますが、気軽なぶん、ちゃんと有効なものになっているかという一抹の不安感をお持ちの方は多いようです。

自分で書いた遺言書を、あとから訂正印などで訂正するのはどうでしょうか?というご質問がありました。

 

この点については、民法第968条第3項に答えがあります。

自筆証書~中の加除そのほかの変更は、遺言者が、その場所を指示し、これを変更した旨を付記して特にこれに署名し、かつ、その変更の場所に印を押さなければ、その効力を生じない」

ちょっと判りにくいですね。しかし、訂正が認められていないのではなくて、訂正方法に一定のやり方があるということのようです。

具体的には、

①まず変更する箇所に二重線を引きます。

②その個所に押印します。

③さらに欄外に「付記 この遺言書の○行目、○字削除」などと記載します。

④③の付近に署名します。

以上です。

 

一方で明らかな誤記の訂正については、例外的な判例があります。

最判昭56.12.18民集35-9-1337

「自筆証書遺言における証書の記載自体から見て明らかな誤記の訂正については、本条(民法968条)2項(現3項)所定の方式の違背があっても、遺言の効力に影響を及ぼさない」。

単なる誤字脱字の訂正については、例えば、二重線の上から訂正印を押すといった訂正がなされていたとしても、特に影響がないということです。

 

 

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