債務・負債を信託財産とすること。
こんにちは。
司法書士海埜です。
債務は、信託財産とすることができないとされていますが、ちょっと誤解が多いところなのでまとめます。
信託法で、債務についてのルールは第21条1項3号にあります。
この条文は、少し読んだだけでは何を言ってるのかわからないので、注意が必要です。
「債務そのものを信託できる」と言っているわけではありませんよね。
超訳になってしまいますが、この文章を噛み砕いて書くとこうなります。
「もともと委託者が負っている債務の中で、特別に信託契約などで合意したものだけが、信託財産から弁済してよい債務になる」。
「債務が信託財産となる」とは書いていません。
もともと、旧信託法下においては、受託者が信託の設定後に、信託事務処理の一環として、委託者が負っている債務を債務引受(民法上の)して、それを信託契約の内容で信託財産責任負担債務とすることができると考えられていました。
これによって、実質的には、債務そのものを信託財産とするのと同じ効果がありますよね。
新信託法では、21条1項3号で、これができるということを明文で示したたけのです。
出典はコチラ↓
『信託登記の理論と実務第三版』藤原勇喜215ページ
『逐条解説・新しい信託法第三版』寺本昌広84ページ
そして、民法の債務引受は、どうしても債権者の意向を無視して行うことができない仕組みになっていますから、信託契約以前に、銀行など借入先の同意を得ておく必要が実際にはあるのです。
一方で、債務そのものを信託できる特殊な場合があります。
それは、不動産の信託で賃貸借契約関係を伴うケースです。
敷金返還義務など、賃貸人としての債務は、目的物と結合したある種の状態債務として、受託者に移転すると考えられています。
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