中古マンションの価格の決め方

こんにちは。
司法書士海埜です。
今日は不動産の勉強会に出席してきました。その中で、「中古マンションの販売価格がどのように決まっていくのか？」という面白いテーマがありました。

不動産の価格～『一物四価』

不動産には色々な価格のつけ方がありますよね。
実勢価格
地価公示価格
路線価
固定資産評価額
この中でも実際に取引されている価格が実勢価格で、一番高い数字です。地価公示価格は、国土交通省が毎年１月時点の価格を発表するもの。路線価は国税庁が公開している、相続税算定の基礎となる数字。固定資産評価額は、市区町村が、固定資産税徴収のために把握している数字です。

ちなみに司法書士が登録免許税の計算で使うのは、固定資産評価額で、これは地価公示価格の７割程度と言われています。

中古マンション価格の計算

それでは実際の取引で、例えば今所有しているマンションを売りに出そうと思ったとき、どれくらいで売れるのでしょうか。
マンション価格の算出のしかたは主に三つの方法があります。
①土地の仕入価格、建物の建設費用を積算して割り出す方法。主に新築物件で採用されます。

②同じマンションの（あるいは周辺の物件の）、別の部屋についての取引実績を確認する方法。新築及び中古で、この方法が有効。

③投資用物件として見た場合の、利回りを元に計算する方法。

中古マンションであれば②の方法でほとんど問題なく価格が割り出せます。

具体的にはどうやるかというと、新聞の折り込み広告などで、よく中古マンションが売りに出ていますよね。その中で、可能であれば同じマンションの部屋が売りに出ていないかを探します。そこには坪数と、価格が出ていますよね。価格÷坪数＝坪単価になりますから、これに売りたい部屋の坪数をかければ、おおよその価格は予想できるというわけです。ただマンションですとやはり上層階のほうが一階二階の部屋より価格は高くなります。

（新築マンションでは通常①②の計算のほか、デベロッパーの経営状況等にも左右さることがあります）

常套句『大変きれいにお使いです。』

これは不動産業者からお聞きしたお話しですが、中古マンションのチラシで時々「大変きれいにお使いです。」という文言があります。新築には及ばなくとも、かなりの美品だという意味ですね。
しかしこれには裏の意味があるそうです。つまり「美品なので、引渡しの際はとくに工事や清掃をやりませんよ」という含みがあるらしいです。
ご参考になさって下さい。