家族信託。信託財産引継ぎの登記と、不動産取得税
こんにちは。
司法書士海埜です。
今日は、家族信託の税務について少々。
先日、委託者にあたる方がお亡くなりになったため
信託契約に従って、「所有権移転及び信託抹消」の登記を行いました。
※目的「所有権移転及び信託抹消」。原因「年月日信託財産引継ぎ」となります。
ちなみに所有権の移転先は、受託者である、死亡した委託者の姪御様でしたが、代襲相続によりこの姪御様は相続人でもありました。
この登記を行ったおよそ1年後、
姪御さんからこちらに連絡がありました。
姪御さんのもとに、東京都税から不動産取得税の納付通知が届いたというのです。
不動産取得税とは。
不動産取得税とは、売買、贈与、交換、建築等によって、土地や家屋といった不動産の所有権を取得する際に一度だけ課税されるもので、不動産を取得した人が納税しなければなりません。
不動産を取得した際、取得した日から60日以内に不動産取得申告書を、不動産所在地の市役所や町村役場、もしくは管轄の県税事務所に提出しなければなりません。
またこれを提出しなくても、都道府県や国税局は登記簿の変更を追っているため、ほぼ必ず発見されて、課税対象となります。
信託財産引継ぎは不動産取得税の課税対象?
では今回のように、相続人に対して信託財産引継ぎを原因とする移転があった場合は、不動産取得税の課税対象となるのでしょうか。
この点、相続により不動産を取得した場合には、非課税となっている為に不動産取得税はかかりません。
信託財産引継ぎは相続ではありませんが、相続人への移転となる場合は、相続に準じて非課税とはならないのでしょうか。
理屈としては、課税・非課税のどちらでも通るはなしです。つまり、「相続人への移転である」点を強調すれば非課税に転びやすいし、「信託財産引継ぎは厳密には契約による移転であって相続ではない」という点からは課税に転びやすいということです。
結局は…
この件は結局、姪御さんご本人が都税事務所に問い合わせたところ、相続人への移転であるということで非課税になりました。
この取り扱いが、日本全国の都道府県で採用されているものかどうかは現在のところ判然としませんが
課税については毎年のように取扱いが変わります。
専門家でも、頻繁に確認することが求められるでしょう。
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